2011/09/23

【10】Bill Murray

【三人のゴースト】
やっほー!ビル・マーレイ!!
もちろん悪役ではなくてコメディアンというべき人だが、
悪役っぽい役もというか、やなヤツ役も多いので、
というかとにかく取り上げたいだけ。
このとことん悪ノリのギャハハ―顔…良い!
文豪ディケンズの【クリスマスキャロル】をコメディ化。
おもろいよ。





【ゴーストバスターズ】
世界的なブレイクはやっぱりこれでしょう。
けどこの頃はまだぶっ飛びぎみのコメディアンという感じだった。
と思う。
ほんとはこの役、故ジョン・ベルーシがやるはずだったとか。





【クレイドル・ウィル・ロック】
はじめてこの人をただのコメディアンじゃないと知らされたのはこの作品だった。
つぶれかけた劇場で働く腹話術師芸人の役。
その腹話術のシーン、ビルの芸の深さに息をするのを忘れた。(してたけど)
他にも沢山の名優たちが登場して映画内の舞台を彩る。
アメリカのエンターテイメント世界の伝統の深さを感じられる佳作。




【恋はデジャブ】
これでもビルは最初やーな奴。
地方に取材に行ったTVレポーターが何度も何度も何度も何度も同じ一日を繰り返すというお話。
はじめは性格腐ってるが遂には有意義に生きようと決心して本当の魅力的な男に変わっていく。
設定が面白く軽妙によくできたコメディ。
ビルはこれ以上ないはまり役で笑わせ、しんみりもさせる。
おもしろいよ。





【ロスト・イン・トランスレーション】
そして外せないこの映画はF・コッポラの実娘ソフィア・コッポラの作品。
全篇がっつりTOKYOが舞台。
フシギの国にっぽんにて孤独に迷い込むこの絵になる二人。
S・ヨハンソン扮する女が問う
「歳をとったら少しは楽になるの?」
ビル扮する落ち目の中年ハリウッドスターは「うん…いや全然」
ラストシーンも泣かせるねぇ。

【コーヒー&シガレッツ】
監督ジム・ジャームッシュはアメリカのもっとも価値あるフィルムメーカーの一人だ!
と断言しよう。内容うんぬんよりもその作り方のスタイルが素晴らしい。
ジム談「カフェでコーヒー飲んでタバコふかして話するって映画を思いついてさ、
誰とか彼とかに声かけたら来てくれたんだよねぇ。だから撮った」
ビルはチョイ役だが本人役で登場してファンを狂喜させてくれる。
まぁこの映画、全員がチョイ役みたいな感じ。なおかつ全員が超個性的。





【ブロークン・フラワー】
おなじくジム・ジャームッシュ監督作。しかもビルは主役。
作品の構成はコーヒー&に近いが、
一人のあてどない男を通して人生のあてどなさに深くさりげなく降りてゆく。
映画のマジックを感じる作品。
無表情無感情のようなビルの演技あってのマジック。





【ゾンビランド】
最近のスマッシュヒット。ゾンビとコメディとロマンスを合体させた今風映画。
またもビルはビル本人役で登場。またもチョイ役。
けどビルのこのシーンだけでこの映画は2ランクぐらい格が上がった!
ビルの死に様に多くの人々がかくあるべし!と頷いたはず。
…だったらいいな。
とにかく、面白すぎる。





【?】
いったい何の写真なんだかわかんねぇけど、あんまり強烈なので載せた。
まさかジミ・ヘンドリックスにまでなれるとは…。

笑顔がかわいいんだなぁ。
身内にこんなおじさんが欲しかった!
そんで「尊敬する人は?」って訊かれたら「おじさん!」と答えたい。

オマケ

かわいいねー



向こうのコメディアンの人たちって、笑いの中に笑い以外のいろんな要素を感じさせる深さを持った人が多い気がする。もともとコメディという芸は、苦しい現実を生き抜く智恵として生まれてきたものだから、サーカスの道化師芸に見られるように笑いとは正反対の"悲哀"を秘めているはずで、そういうのは例えば偉大な監督フェリーニも丁寧に解き明かしている。この人の中にはそういう伝統がとけこんでいるみたいだ。昔の日本のお笑い芸にも確かにそういうのがあったと思うが、今のお笑いTVには余裕のない必死の笑いだけで、離れてみるとなんとなく悲しいという逆構造を感じるが、どうでしょうね?
とにかく、ビル・マーレイがおじさんだったらなぁ…につきる。

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