2011/06/09

【4】Terence Stamp

テオレマ
イタリアの鬼才パゾリーニ監督の傑作。
とあるブルジョア家庭が突如やって来た謎の若者によって崩壊してゆく。
この善悪を超えたような謎めいた眼差しあっての作品ともいえる。


コレクター
女性を拉致監禁する孤独に歪んだ男の役。
1965年にこの現代的テーマで撮ったのは名匠W・ワイラー。
これも彼の狂気にまで達するが如き繊細さあっての名作。
スーパーマン
低迷期にもこんな娯楽大作にひょっこり出てケタ違い負のオーラを放つ。
この時期、なんでもインドでドラッグ三昧だったとか。



プリシラ
いきなりドラァグクイーン(歌うオカマ)役なんかを見事にこなしたりして仰天させる。
久々に観なおしてみたらもう完璧な"レディ"と化していた。謎不思議な俳優。

粋に泣かせる映画。

素顔はやっぱりこんなにもダンディ。
グリーンの瞳が謎美しい。

イギリスから来た男
S・ソダーバーグのシブい佳作。かっっこえー!
96年の【私家版】、そして99年のこの作品あたりからハードボイルドな役柄が定着しだす。
同年にはスターウォーズ/エピソード1にも出演。
悪魔の首飾り
初見はF・フェリーニ作のこれ。かっこよすぎる!
死に取り憑かれたアル中の映画スターというこれ以上ないハマリ役。
フェリーニ演出の絶頂期とはいえとても演技と思えぬ壮絶な感情表現に胸をかきむしられる。
フェリーニマジック炸裂のセット撮影も際立ち、短篇ながらも頭に焼付く名作。

テオレマ
ちなみにどうやってブルジョア家庭が崩壊していくかというと、
父親・母親・娘・息子・家政婦の全員がこの謎の若者に魅了され、
全員が若者と肉体関係を結び、
その結果典型的ブルジョアの父親は荒野で発狂し、
ブルジョアに使われる立場の家政婦は奇跡を起こす聖者となる。
ブルジョア批判をこんな風に表現出来るのはパゾリーニぐらいか。




意外にも貧民街の生まれなのらしい。単純に名悪役とも言い難い不思議な名優。若い頃も老いた今も無感情というか感情が凍りついたという様な表情が独特だ。破滅型の天才ジャズマンChet Bakerに顔も似てるが彼は生き延び今も現役。神でも悪魔でもあるような、どこか人間を超越したような感じがある。そういえば神秘思想家グルジェフの自伝映画化【注目すべき人々との出会い】での求道者役も自然にハマっていた。俳優でなくても何か特別な存在になったと思える特別な人。

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